日本のインディーズ・バンドが盛り上がる理由とは

以前は、インディーズ・レーベルとメジャー・レーベルの間には大きな格の差があり、ほとんどのバンドがメジャー・レーベルとの契約を勝ち取ることに全精力を注いでいました。しかしながら、音楽を提供する形態がCDから音楽配信に移り変わる過程において、その格の差は薄れつつあります。

メジャー・レーベルの最大のメリットは、流通経路が確立されているので、より多くの人々に音源を届けられる点です。その反面、多くの人に悪影響を与えないよう、表現に制約が設けられたり、場合によっては音楽性そのものを変更するよう指示される場合もあります。

一方、インディーズ・レーベルの課題といえば、流通経路に加え、広告予算も限られてしまうため、口コミでファンを開拓する方法しか考えられませんでした。しかしながら、原則、表現方法はバンドに任されますから、自分達のやりたい音楽を世に知らせることができるのは、大きなメリットです。そのため、RCサクセションやブランキー・ジェット・シティなどは、メジャーと契約しながら、インディーズ・レーベルからも音源をリリースしています。

インディーズ・レーベルに所属するアーティストは、音源とライブを中心に活動しながら、メジャー・レーベルとの契約を望んでいますが、レーベルそのものが話題となり、所属するアーティストが軒並みブレイクすることもあります。その代表格がエクスタシー・レコードであり、X JAPANやLUNA SEA、GLAYといった、現在も一線で活躍するバンドを数多く排出しています。

音源の流通形態が音楽配信に移ったことで、今後もこういった傾向が続くことが予測されています。音楽ファンとしては、今まであまり知ることができなかったバンドが紹介され、音源が手に入ることは非常に喜ばしいことです。また、インディーズが盛り上がることにより、さらに素晴らしいバンドが世に知らされることにもなりますので、今までよりも日本の音楽が世界に認められるきっかけにもなるのです。

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