インディーズ・バンドがその個性を活かす方法とは

インディーズ・バンドといえば、マイナーなイメージを持っている人も少なくありませんが、実はお洒落でかっこいいアーティストがたくさんいます。耳の肥えている音楽ファンは、新しい音楽、かっこいいアーティストをいち早く知りたいという気持ちが強いので、メジャーではなくこちらをチェックしているのです。

インディーズが、音楽ファンから注目されるようになったのは、ずいぶん以前のことです。1990年前後に、既存のメジャー・レーベルには収まりきらないバンド達が自主製作という形でアルバムを発表していったのがブームの始まりです。当時、注目されたのは「ウィラード」「有頂天」といった、現在聴いても全く古臭さを感じないアーティスト達で、現在のバンドにも大きな影響を与えています。

彼らは、自主製作としながらも、1万枚近いセールスを記録し、ライブハウスの動員数も伸ばしていくのですが、なぜかメジャー・レーベルに移籍すると、本来の輝きを放つことができず、数年でインディーズに戻ることになるのですが、その要因の一つとして考えられるのが、表現方法に制限が設けられることです。

メジャー・レーベルは広く大衆に向けて音楽を発信していきますから、どうしてもレコードやCDを売り上げなくてはなりません。そのため、ある程度大衆受けするように、表現方法や音楽性に手を加えざるを得ないのです。しかしながら、古くからにファンは、個性がなくなった嘆いてしまい、一般的な音楽ファンからすれば革新的過ぎて敬遠してしまう現象が起きるのです。

そのため、2000年を過ぎると、インディーズのまま、大手レコード会社が業務提携という形で流通のみ支援する形が目立つようになりました。アーティスト個性を残したまま、メジャー・レーベルが流通や宣伝を受け持つことで、売り上げの一部を利益という形で還元する方式です。これならば、バンドやアーティストの個性を残したまま、広く大衆に良質な音楽を届けることができますから、メジャーとインデーズがウィンウィンの関係を保つことができる最良な方法なのです。

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