1990年代末、ちょうど自分が中学、高校を過ごした時期に、ヴィジュアル系、メロコア、パンクと多くのバンドが流行っていました。その影響で、ずっとメジャー、インディーズの少し激しいバンドを聞いてきました。ただ、年齢を重ねていくうちに、それだけではなく癒されるような音楽も聞きたいなと思うようになってきました。具体的にいうと歌が上手く聞いていて心地よくなるような曲です。
そんな時、ヴィジュアル系バンド『Raphael』が久しぶりにライヴをやるというのを知りました。『Raphael』は1999年にメジャーデビューをしましたが、2000年10月にギタリストの華月さんが亡くなるという悲劇があり、2001年に活動休止をしました。ヴィジュアル系特有の激しい曲や、クラシックをベースとしたようなメロディアスな曲などが特徴的です。華月さんの13回忌にあたるのが2012年10月で、それに伴い2日に渡りライヴを行いました。ライヴの様子を見たときに、ボーカルの櫻井有紀さんの歌の素晴しさに驚きました。以前から素晴らしかったのですが、音程の安定性、中音域ののび、声量、いずれもパワーアップしていました。おそらく、歌い方を変えられたのかもしれません。
そのライヴを見てしばらくしてから、櫻井有紀さんと同じく『Raphael』のドラマーであった村田一弘さんがインディーズバンド『rice』を組んでいるのを知りました。
以前のように激しい曲調のものは少なくなり、綺麗な歌声がよく響く曲が多くなっています。クラシカルなメロディのミディアムナンバー、壮大なバラード、明るくPOPなロックナンバーなどが特徴的です。いずれの曲も歌が心地よく聞こえます。『Raphael』の頃の曲だと『秋風のラプソディー』という曲が、『rice』のイメージに近いと思います。
自分なりに考えたんですが、中音域が非常に伸び、安定し、ビブラートも秀逸なので聞いていて癒されるのかなと思います。また、一青窈さんの『ハナミズキ』のカバーをしているんですが、こちらも声と曲が非常にマッチした良いものとなっています。
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